FXとは?仕組みをわかりやすく解説―初心者が知るべき基本のすべて

ニュースで「円安」「円高」という言葉を耳にするたびに、「この動きで儲けている人がいるんだろうな」と感じたことはありませんか?

その”通貨の値動きを利用した投資”こそがFXです。名前は聞いたことがあっても、「結局、何をしているの?」「株とは何が違うの?」とモヤモヤしている方も多いはず。

この記事では、FXの仕組みを”海外旅行の両替”に例えながら、専門用語をできるだけ使わずに解説します。読み終わるころには、FXの全体像がスッキリ見えているはずです。

FX=「2つの通貨を交換して、差額で利益を狙う取引」

FXは「Foreign Exchange」の略で、日本語では外国為替証拠金取引と呼ばれます。やっていることはとてもシンプルで、異なる2つの通貨を売買し、その差額で利益を狙う取引です。

海外旅行をイメージしてみてください。アメリカに行くとき、空港で日本円を米ドルに両替しますよね。出発時に「1ドル=150円」で1,000ドルを手に入れたとします。帰国したとき、為替レートが「1ドル=160円」に変わっていたら、残った1,000ドルを円に戻すだけで10,000円のプラスです。

FXはこの「両替の差額」を意図的に狙って繰り返す取引です。ただし旅行と違うのは、実際に通貨を受け取るわけではなく、売買の差額だけをやりとりする「差金決済」という仕組みを使っている点。だから手軽に、パソコンやスマホだけで取引ができるのです。

この2つの通貨の組み合わせを「通貨ペア」と呼び、米ドルと日本円なら「USD/JPY」、ユーロと日本円なら「EUR/JPY」と表記します。

通貨ペアの選び方について詳しくは「FX初心者におすすめの通貨ペアと選び方」をどうぞ。

FXで利益が出る2つの仕組み

①為替差益 ― 「安く買って高く売る」基本の稼ぎ方

FXの利益の中心は為替差益です。通貨を安いときに買って、高くなったら売る。あるいは高いときに売って、安くなったら買い戻す。この差額が利益になります。

ここがFXの面白いところで、「売り」から入ることもできるのです。つまり「円高になりそうだ」と思えば、ドルを先に売っておいて、実際に円高になったら買い戻せば利益が出ます。相場が上がっても下がっても、方向さえ読めればチャンスがあるということです。

②スワップポイント ― 金利差から毎日もらえる利益

FXにはもうひとつ、スワップポイントという利益の仕組みがあります。これは2つの通貨の金利差から生まれる調整金のこと。

たとえば、金利の低い日本円を売って、金利の高いメキシコペソを買うと、その金利差に応じたスワップポイントが毎日もらえます。ポジションを持っている限り継続的に発生するので、長期保有で「コツコツ型」の利益を狙いたい人に人気のスタイルです。

ただし、逆のパターン(高金利通貨を売って低金利通貨を買う)では、スワップポイントを支払う側になるので注意が必要です。

少額でも大きな取引ができる「レバレッジ」の仕組み

FXが他の投資と大きく異なるのが、レバレッジ(てこの原理)という仕組みです。

簡単に言えば、手元の資金の何倍もの金額を取引できるようになります。日本国内のFX会社では、金融庁の規制により個人は最大25倍まで。つまり、4万円の資金があれば100万円分の取引ができる計算です。

これは大きなメリットですが、裏を返せば利益も損失も倍率分だけ大きくなるということ。10万円の資金に25倍のレバレッジをかけて250万円分のポジションを持った場合、相場が1%逆に動いただけで2.5万円の損失、つまり資金の25%が一瞬で消えます。

だからこそ、初心者のうちはレバレッジ2〜5倍程度から始めることを強くおすすめします。FXに慣れてきてから、少しずつ倍率を上げていけば十分です。

「いくらあれば始められるの?」という疑問には「FXはいくらから始められる?少額取引の現実」で詳しくお答えしています。

損失を自動で止める「ロスカット」という安全装置

FXには、投資家を守るための仕組みとしてロスカットがあります。

含み損が一定水準まで膨らむと、FX会社がポジションを自動的に決済して、それ以上の損失拡大を防いでくれる制度です。ロスカットが発動する基準は「証拠金維持率」で判断され、FX会社ごとに異なります。

ロスカットは”強制退場”のようなものなので、できれば発動させたくないもの。そのために大切なのが、余裕を持った証拠金の入金と、自分で損切りラインを決めておくことです。

損切りの考え方は「FXの損切りルールの作り方|感情に負けない仕組み化」で解説しています。

FXが選ばれる5つの理由

FXがこれだけ多くの人に選ばれているのには、明確な理由があります。

24時間取引できる。 外国為替市場は月曜の朝から土曜の朝まで、ほぼ24時間動いています。東京→ロンドン→ニューヨークと市場が移り変わるため、日中忙しい会社員でも帰宅後にトレードできます。

少額から始められる。 1通貨単位(数円程度)から取引できるFX会社もあり、大きな元手がなくてもスタートできます。

取引コストが安い。 FXの取引手数料は基本的に無料。実質的なコストはスプレッド(売値と買値の差)のみで、銀行の外貨両替手数料と比べると圧倒的に低コストです。

上がっても下がっても利益を狙える。 「買い」だけでなく「売り」からもエントリーできるので、円高局面でも利益のチャンスがあります。

世界最大の金融市場。 BIS(国際決済銀行)の2025年調査では、外国為替市場の1日あたりの取引額は約9.6兆ドル(約1,400兆円)。株式市場と比べても桁違いの流動性があり、大きな注文でも約定しやすいのが特徴です。

FXと株の違いが気になる方は「FXと株の違い|初心者はどちらから始めるべき?」をご覧ください。

よくある質問(FAQ)

Q. FXはギャンブルですか?

いいえ。FXは金融庁に登録されたFX会社を通じて行う、正規の金融商品取引です。ただし、根拠のない売買を繰り返せば、それはギャンブルと変わりません。テクニカル分析やファンダメンタルズ分析を学び、ルールに基づいたトレードを行うことで、資産運用のひとつとして活用できます。

Q. FXで借金をすることはありますか?

基本的にはロスカット制度があるため、口座に入金した金額以上の損失は防がれます。ただし、相場が急変した場合にはロスカットが間に合わず、預けた資金を超える損失(追証)が発生するケースもゼロではありません。余剰資金で取引すること、レバレッジを抑えることが何より大切です。

Q. FXは何歳から始められますか?

多くの国内FX会社では18歳以上(一部は20歳以上)から口座開設が可能です。会社ごとに条件が異なるため、事前に確認しましょう。

Q. FXの利益には税金がかかりますか?

はい。FXの利益は「先物取引に係る雑所得等」として、一律20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)の申告分離課税が適用されます。年間の利益が一定額を超えた場合は確定申告が必要です。

詳しくは「FXの確定申告と税金|初心者が知るべき基礎」で解説しています。

まとめ:FXは「通貨の両替を投資に活かす」シンプルな仕組み

FXの本質は、2つの通貨の交換レートの変動を利用して利益を狙うこと。為替差益とスワップポイントの2つの利益を、レバレッジを活かして効率的に狙える金融商品です。

24時間取引可能で、少額からスタートでき、上昇相場でも下落相場でもチャンスがある。こうした柔軟性が、FXが多くの個人投資家に支持されている理由です。

もちろん、レバレッジは諸刃の剣であり、リスク管理なしに手を出せば痛い目を見ます。でも、正しく学べば正しく使える。まずは仕組みを理解するところから始めて、デモトレードで実際の相場の感覚を体験してみてください。

「やってみたい」と思えたら、次のステップとして「FX初心者が最初にやるべき5つのステップ」を読んでみることをおすすめします。

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※FX取引にはリスクが伴います。レバレッジ取引では、預けた証拠金以上の損失が生じる可能性があります。取引を始める前に、リスクについて十分にご理解ください。本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。