「FX口座って、1つあれば十分じゃないの?」——これはFXを始めたばかりの頃、多くの人が思うことです。
しかし実際には、現役トレーダーの約6割が2口座以上を保有しているというアンケート結果があります。理由はシンプルで、「完璧なFX会社は存在しない」からです。スプレッドが狭い会社、スワップが高い会社、ツールが優秀な会社——それぞれに強みがあり、1社ですべてをカバーするのは難しい。だからこそ、目的に応じて口座を使い分けるのが合理的なのです。
この記事では、FX口座を複数持つメリットと注意点、そして具体的な使い分けパターンを解説します。
複数口座を持つ3つのメリット
① 取引スタイルごとに最適な口座を使える
FXには短期のデイトレード、中長期のスワップ運用など、さまざまなスタイルがあります。1つの口座で全部やろうとすると、短期と長期のポジションが混在して管理が煩雑になりがちです。
口座を分けておけば、「A口座はデイトレ専用(スプレッド重視)」「B口座はスワップ運用専用(スワップポイント重視)」と明確に切り分けられます。どのトレードがどれだけ利益を出しているか一目瞭然になるため、自分の得意・不得意も見えてきます。
② 各社の「いいとこ取り」ができる
FX会社にはそれぞれ強みと弱みがあります。たとえば、DMM FXはスプレッドの安定性と操作性に優れていますが、基本取引単位が10,000通貨。一方、松井証券やSBI FXトレードは1通貨から取引可能ですが、ツールの充実度は異なります。
複数口座を持てば、こうした各社の強みだけを選んで組み合わせることができます。情報配信が充実している会社を「情報収集用」として口座開設するだけでも価値があります。口座開設・維持に費用はかからないので、金銭的なデメリットはありません。
③ システム障害時のリスク分散
FX会社のサーバーは、重要な経済指標の発表時や相場の急変動時にアクセスが集中し、一時的に取引できなくなることがあります。1社だけに頼っていると、まさに「ここぞ」というタイミングで注文できないリスクがあります。
複数の口座を持っていれば、メイン口座がダウンしてもサブ口座で対応できます。これは保険のようなもので、使わなくて済むに越したことはありませんが、いざというときの安心感は大きいです。
おすすめの使い分けパターン
パターン①:デイトレ口座 + スワップ口座
もっとも基本的な組み合わせです。デイトレ口座にはスプレッドが狭く約定力の高い会社(例:GMOクリック証券、DMM FX)、スワップ口座にはスワップポイントが高い会社(例:みんなのFX、LIGHT FX)を選びます。
パターン②:メイン口座 + 少額練習口座
メインで本格的に取引しつつ、少額口座(松井証券やSBI FXトレードなど1通貨対応の会社)で新しい手法や通貨ペアを試すパターン。失敗しても損失が小さいため、実験的なトレードに向いています。
パターン③:裁量トレード口座 + 自動売買口座
自分の判断で取引する「裁量口座」と、プログラムに任せる「自動売買口座」を分けるパターン。自動売買に対応しているFX会社は限られるため、必然的に口座が分かれます。
複数口座の注意点
メリットが多い複数口座ですが、注意すべき点もあります。
証拠金が分散する。 各口座にそれぞれ証拠金を入れる必要があるため、資金が少ないうちは無理に分散しないほうが得策です。まずはメイン1口座でしっかり取引し、慣れてきたら2口座目を追加するのが現実的です。
確定申告の手間が増える。 複数口座で年間20万円以上の利益(給与所得者の場合)が出たら確定申告が必要です。各社から年間取引報告書を取り寄せて損益を合算する手間が発生します。ただし、複数のFX口座間では損益通算が可能なので、A口座で利益・B口座で損失があれば相殺して税負担を減らせるメリットもあります。さらに、損失が残った場合は確定申告すれば3年間の繰越控除が使えます。
管理は3口座程度が限界。 口座が増えすぎるとログイン情報の管理やポジションの把握が煩雑になります。実際に取引で使う口座は2〜3口座に絞り、あとは情報収集用として割り切るのがおすすめです。
よくある質問(FAQ)
Q. FX口座はいくつでも開設できる?
はい。国内FX会社の口座開設は無料で、数に制限はありません。クレジットカードのように信用情報に影響することもないので、気軽に開設できます。ただし同一のFX会社で複数口座を持つことは基本的にできません(1人1口座が原則)。
Q. 口座を作っただけで維持費はかかる?
国内FX会社であれば、口座維持費はかかりません。開設して取引せずに放置しても費用は発生しないので、まずは開設だけしておいて情報収集に使うという活用法も有効です。
Q. 初心者でも複数口座を持つべき?
最初は1口座で十分です。まずはデモトレードや少額取引で基本を身につけ、自分のトレードスタイルが見えてきた段階で2口座目を検討しましょう。「スプレッド重視の口座」と「スワップ重視の口座」の2つがあれば、大半のニーズはカバーできます。
▼ まずは1口座目で基本を身につけよう
複数口座を活用するためにも、まずは基本的なトレードの感覚を掴むことが大切です。→ デモトレードで練習する
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※本記事は2026年2月時点の情報に基づいています。各社のサービス内容は変更される場合があります。最新情報は各社公式サイトでご確認ください。