証券会社のFXサービス比較―ネット証券 vs FX専業

「FXを始めたいけど、証券会社のFX口座とFX専業の会社、どっちを選べばいいの?」

この疑問、実はFXを始める人の大半がぶつかる壁です。結論から言うと、どちらか一方ではなく「使い分け」が正解です。

この記事では、ネット証券とFX専業会社それぞれの強み・弱みを整理した上で、あなたのスタイルに合った選び方を解説します。

FXの仕組みそのものをまだ理解していない方は、先にFX白熱教室で基礎を押さえておくとスムーズです。

そもそも2つのタイプは何が違うのか

FX口座を提供している会社は、大きく2つに分かれます。

ネット証券は、SBI証券・楽天証券・GMOクリック証券・松井証券など、株式・投資信託・FXなど幅広い金融商品をまとめて扱う総合型の証券会社です。FXはあくまでサービスの一部という位置づけになります。

FX専業会社は、外為どっとコム・DMM FX・SBI FXトレード・ヒロセ通商・みんなのFXなど、FX取引に特化した会社です。FXのためだけに開発されたツールやサービスを提供しています。

同じSBIグループでも、SBI証券(ネット証券)とSBI FXトレード(FX専業)はまったく別の会社で、口座も別々に開設が必要です。この違いを知らないまま口座を作ってしまう方も少なくありません。

ネット証券でFXをするメリット・デメリット

ネット証券でFXを取引する最大のメリットは、資産を一つの口座で管理できることです。

たとえばSBI証券なら、NISA口座で投資信託を積み立てながら、同じアカウントでFX口座を開設してトレードもできます。株・投信・FXの資産状況を一画面で確認できるのは、管理の手間を考えると大きな利点です。

もう一つの強みが、株券担保サービスです。SBI証券やGMOクリック証券では、保有している株式を証拠金の代わりにしてFX取引ができます。すでに株式投資をしている人なら、追加入金なしでFXを始められるわけです。

一方でデメリットもあります。まず、FX口座を開くために証券総合口座の開設が必要な場合が多く、手続きにやや時間がかかります。また、スプレッド(実質的な取引コスト)はFX専業に比べるとやや広めに設定されているケースがあります。

FX専用ツールの完成度でも、FX専業会社には一歩及ばないことが多いです。チャート分析を本格的にやりたい人にとっては物足りなさを感じるかもしれません。

FX専業会社のメリット・デメリット

FX専業会社の最大の強みは、スプレッドの狭さとツールの完成度です。

FXだけに経営資源を集中しているため、スプレッドは業界最狭水準に設定されています。たとえばドル円のスプレッドは、ネット証券が0.2〜0.3銭程度のところ、FX専業では0.18銭前後を提示している会社もあります。1回あたりの差は小さく見えますが、取引回数が増えるほどコスト差は無視できなくなります。

取引ツールも、FXに特化しているだけあって高機能です。外為どっとコムのロイター赤文字ニュース、ヒロセ通商の54通貨ペア対応、みんなのFXのTradingView内蔵チャートなど、各社が独自の武器を持っています。

口座開設のスピードも見逃せません。FX専業はオンライン本人確認(eKYC)に対応している会社が多く、最短即日で口座開設が完了します。証券総合口座の開設が不要なので、手続きがシンプルです。

少額取引の面でもFX専業が有利です。SBI FXトレードや松井証券のFXは1通貨(ドル円なら約6円)から取引でき、デモトレード感覚でリアルマネーの経験を積めます。

デメリットは、FX以外の金融商品を取引できないこと。株も投信もやりたいなら、別途ネット証券の口座が必要になります。また、株券担保サービスもFX専業にはありません。

5つのポイントで比較する

ネット証券とFX専業の違いを、FX口座を選ぶ上で重要な5つの観点で整理します。

①スプレッド(取引コスト): FX専業が有利です。FXに経営資源を集中している分、より狭いスプレッドを提示できます。デイトレードやスキャルピングなど取引回数が多いスタイルほど、この差が効いてきます。

②取引ツール: FX専業が有利です。チャート分析機能、注文方法のバリエーション、情報配信の質と量ともに、FX特化の強みが出ます。ネット証券のツールも年々進化していますが、FX専業のほうが一歩先を行っている印象です。

③最小取引単位: FX専業がやや有利です。1通貨から取引できるSBI FXトレード、松井証券のFXが代表格。ネット証券は1,000〜10,000通貨単位が多く、初期資金のハードルが高くなりがちです。

④資産の一元管理: ネット証券が有利です。株式・投信・FXをひとつのログインで管理でき、資金移動もスムーズ。家計全体の資産把握がしやすくなります。

⑤株券担保サービス: ネット証券だけの機能です。すでに株式を保有している人は、追加資金なしでFXを始められます。資金効率を重視するならネット証券に軍配が上がります。

おすすめは「2口座の使い分け」

ここまで読んで「結局どっちがいいの?」と思った方に、私のおすすめをお伝えします。

FXのメイン取引口座はFX専業会社、資産管理と株投資はネット証券——この2口座体制が最も合理的です。

FXの取引そのものにかかるコストはFX専業のほうが安く、ツールも充実しています。日々のトレードはFX専業をメインに使い、資産全体の管理やNISA・株式投資はネット証券で行う。この使い分けで、両方の良いところを取れます。

口座開設はどちらも無料ですし、維持費もかかりません。「迷うくらいなら両方開設して使い比べてみる」というのが、実はもっとも失敗の少ない選び方です。

ただし、最初の1口座で迷っている段階なら、まずはFX専業会社から始めることをおすすめします。 スプレッドが狭い環境で取引する癖をつけておいたほうが、トータルの収支にプラスに働きます。

口座を開設する前に、FX白熱教室で取引の基本を学んでおくと、最初の1回目から落ち着いてトレードに臨めます。

よくある質問

Q. ネット証券のFX口座だけでも十分ですか?

もちろん取引は可能です。ただし、取引回数が増えるとスプレッドの差がコストとして積み重なります。月に10回以上トレードするなら、FX専業口座も検討する価値があります。

Q. FX専業会社は聞いたことがない会社で不安です。大丈夫ですか?

国内のFX会社はすべて金融庁に登録されており、顧客資産の信託保全が義務化されています。外為どっとコムやDMM FXなどは口座数も数十万〜数百万と多く、実績のある会社です。

Q. 将来的に株も始めたい場合はどうすべきですか?

最初にFX専業で口座を作り、株式投資を始めるタイミングでネット証券も開設するのがスムーズです。どちらも無料なので、順番を気にする必要はありません。

まずはデモトレードで操作に慣れてから、本番の取引に進みましょう。FX専業会社の多くはデモ口座を無料で提供しています。実際にツールを触ってみると、自分に合う会社がはっきりと見えてきます。FX白熱教室のガイドと併用すれば、知識とスキルの両方を効率よく身につけられます。

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