今年も残すところあと数日。
年末の準備にいそがしくて相場のことを忘れていませんか?
年末年始のこの時期はトレーダーにとって気をつけなければいけない、最もリスクが大きい時期とも言えます。
対策をしっかりとたてておきましょう。
為替に関わる3つのリスク
為替相場には主に3つのリスクがあると言われています。
それが、為替リスク、信用リスク、流動性リスクです。
為替リスクとはポジションを持った後の相場の動きで損失を被るリスク。
為替変動はFXを行う上では必ず発生することで、プラスにもマイナスにもなる要素です。
常に頭にはおいておくべきですがそれほど過剰に警戒する必要はありません。
信用リスクは証券会社の倒産や、国家の経済破綻により通貨自体の価値がなくなってしまったり急激に下がってしまうリスク。
損失としては大きいですが、頻繁に起こることではないため、信用できる会社や通貨を選んでおけばある程度は回避できます。
流動性リスクとは、売り手と買い手のバランスが崩れたことにより、売りたくても売れない状態になってしまうリスク。
2019年のフラッシュ・クラッシュはまさにこの状態です。
気をつけたい流動性リスク
年末年始に気をつけたいのが3つ目の流動性リスクです。
流動性リスクは売りたいときに買い手がいないという状態なので、市場に人が溢れていて活気のある時期には起こりにくく、市場の参加者が少ない状態で起こりやすいです。
2019年のフラッシュ・クラッシュも、年末年始で市場の参加者が少ない時期に急激に値動きが変動したため、強制ロスカットが執行されたにもかかわらず売ることのできない状況になり、さらに損失が増えてしまう事態が起こりました。
年末年始は最も市場の参加者が少なくなる時期、また同じようなことが起こらないとも限りません。
ポジションを保有している人は、年末年始前に決済するのか保有し続けるのかを判断し、しっかりと対策を立てておきましょう。
年末年始の為替市場と各会社の動き
流動性リスクを回避するには会社選びも重要です。
取引できる時間が長いことや、取引できなくなる時間が少ないこと、また原則固定のスプレッドもこの時期は変動制になる場合も多いので注意しておきましょう。
世界中が休業になる1月1日の元旦。
12月31日や1月2日は多くの証券会社は取引を行う体制になりますが、時間が変則的に短縮されるところもあります。
12/31と1/2も通常の営業時間で取引ができる会社は、
SBI FXTRADE
ゴールデンウェイ・ジャパン
アイネット証券
などとなっています。
また、2019年のフラッシュ・クラッシュの際は、決済ができない、為替データが更新されないなど問題が相次ぎました。
データの抜けがなくても取引できなかったなどの声も上がっていますが、参考までに1分足のデータ抜けのなかった会社の一例は
DMM.com証券
楽天証券(FX)
など。
加えて、フラッシュ・クラッシュの際にスプレッドの開きが少なかった会社は、
SBI FXTRADE
などでした。
こういった非常時にこそ各会社の実力が発揮されるとも言えるでしょう。
ぜひ会社選びの参考にし、リスクに備えるようにしてみてくださいね。