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日本でも安心できない地政学リスクと為替の関係


最近の記憶にも新しい北朝鮮のミサイル問題や世界各国の地震、津波等の自然災害等、現在も流行中の新型コロナウィルスを含めて地政学リスクと為替は深く関わりがあります。

地政学リスクとは

地理的な位置関係により、ある特定の地域の政治・軍事的な緊張が高まることによるリスクのことを言います。
資産運用する際において、地政学リスクは予想が困難であり、上記のリスクによりマーケットの流れが大きく変動することがあります。

FX白熱教室FX用語集より)

つまり、国同士の政治的な対立などで戦争になりかねない状態になった時、「今後の経済は大丈夫なのか?」といった不安のことを指します。

日本自体は憲法9条や非核三原則などによって、他国に比べれば戦争の脅威は少ないかもしれません。
しかし、現在は対岸の火事だと楽観視できない状態にあります。
その理由として、多くの企業は「国外」に工場や支社等を持っていることが挙げられます。

「そんなの大企業だけでしょ?」と思われるかもしれませんが、その大企業から仕事を引き受ける中小企業がいるからこそ、日本の経済が回っているのです。

例えばトヨタですと、推定1万社を超える企業が関係しているといわれています。従業員とその家族を含めれば、とんでもない数の人が関係しているといえるでしょう。
もし、そのトヨタの海外拠点がテロに巻き込まれたら、影響は計り知れません。
そのため、地球の裏側で起こっていることだとしても、決して他人事にとらえてはならない時代なのです。

為替と地政学リスクの関係性

「円安・円高」とよく耳にはするものの、実際問題その為替がどのように経済へ影響するのでしょうか?
まず円高とは、1ドル=100円だった為替が95円、90円となっていくことになります。

一般的に円高は日本の企業にとってはマイナス要因となっています。
反対に、円安は1ドル=100円が105円、110円となっていくことですが、プラス要因と言われています。

日本の大企業の多くは、海外に輸出をしています。
例えば、トヨタが海外で4万ドルで商品を売ったとします。
1ドル100円の時は400万円の売上となりますが、110円になれば440万円になり、90円になれば360万円になりますので、円安のほうが同じ数売ったとしてもより多くの売上が上がることになります。
ですので、基本的には日本にとっては円安のほうがメリットが大きいのです。

では、地政学リスクが高まった時に為替はどうなるのでしょうか。日本の通貨「円」は、「安全資産」と言われています。
地政学リスクに限らず、世界中でリスクがはびこってきた時には、世界の通貨であるドルが売られ、円が買われることによって円高となる傾向になります。
そのため、もし今以上に地政学リスクが高まり、仮に戦争へと発展した際には円高になる可能性が高いと思われます。
円高になった場合、企業の業績へ直撃するため、日本の株式相場にはマイナスの要因となるでしょう。

2019年10月2日の例

北朝鮮がこの日に潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を発射した可能性があると韓国軍合同参謀本部が発表しました。
この時のドル円が下図のドル円日足です。

ミサイルの影響でこの日、一日で50pip以上下落する形となりました。

この様に地政学リスクが伴う事で為替相場に、多大な影響を与える事があります。

まとめ

地政学リスクはファンダメンタル的予測を立てるのに欠かせない要因の一つになっています。
前述した例の通り、地政学リスクの大きさによっては急激に相場が変化する恐れがあります。
全ての地政学リスクを排除することはできませんが、今世界でどのようなリスクがあるのか、世界の情勢を把握してリスクに備えておくことは重要です。
日頃から世界のニュースには気を配っておくようにしましょう。

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