2021年に開催予定の東京オリンピック。
コロナが収束していない状況で開催の可否自体も話題になっていますが、そもそもオリンピックと為替はどのような関係にあるのでしょうか?
オリンピックと言えば、多くの方が楽しみにしている世界イベントです。
日本で世界的な大イベントがあると、海外からのお客さんも増えて一気に盛り上がります。
海外からの流入で消費も増え、為替にも良い影響があるのでは?と期待するところですが、実際はどうなのでしょうか。
過去の傾向からオリンピック後の為替がどうなるのか解析してみましょう!
一般的なオリンピック前後の為替の傾向
まず、オリンピックにおける「為替相場」は「経済」と関係があります。
経済が活性化すると平均株価は上がり、逆に経済が落ち込むと株価は下がります。
日本円は株価が上がると円安に、下がると円高になります。
そしてオリンピック前後の経済の流れは、一般的には次のようになる傾向があります。
・オリンピック前
開催に向けて会場を建設したり公共設備を整備したりする為、需要が高まって経済が活性化します。
・オリンピック後
オリンピックが終わって需要が減る為、オリンピックまでに盛り上がった分だけ経済が落ち込みます。
このセオリー通りであれば、オリンピック前は経済が活性化するので平均株価は上がり円安に、オリンピック後は経済が落ち込むため株価は下がり円高になります。
そのため「オリンピック後に円高になるのでは?」との声も多いです。
これがいわゆる「五輪後不況」と言われる現象で、名前の通り五輪後(オリンピック後)に不況に陥ることを言います。
日本でも1964年の東京オリンピック後に「五輪後不況」を経験しています。
1964年の東京オリンピック後の「五輪後不況」とは?
日本が過去に経験した「五輪後不況」は1964年の東京オリンピックのことです。
このオリンピックは、まだ生まれていない若者さえも知っているほど歴史に残るほどの大イベントです。
ただ、当時を知らない人の中には、「オリンピックのお陰で高度経済成長を遂げた」と思っている人も多いようです。
実際は次のような流れで、オリンピック後の実質経済成長率が低下しています
・オリンピックの翌年⇒オリンピック開催年から5割減
・オリンピックの2年後⇒オリンピックの翌年から3割増
オリンピックの2年後は翌年よりも実質経済成長率が上昇していますが、それでもまだオリンピック開催年よりも低下した状態です。
五輪後不況に陥らなかったケース
しかし、過去のオリンピック開催国の中にはオリンピック後に実質経済成長率が上がった国もあるのです。
それは1996年にアトランタオリンピックを開催したアメリカです。
・オリンピックの翌年⇒オリンピック開催年より2割増
・オリンピックの2年後⇒オリンピックの翌年から2割増
このような流れで、オリンピック後の実質経済成長率が上昇しています。
オリンピック後の「為替」を左右するのはなに?
2021年の東京オリンピックが開催された場合の為替も、このオリンピック後の経済成長率がどうなるかという所が重要になってきます。
では五輪後不況に陥るケースと、この「五輪後不況」を回避しオリンピック後も経済が成長するケースの差は一体何なのでしょう。
それは次のような点がポイントとなります。
・オリンピックまでに伸びた需要を長続きさせて、根本的な経済成長率を伸ばせるか
・オリンピック後にその国の経済にとってプラスになる大きな出来事が起こるか
つまり、需要や経済成長率に関しては、オリンピックまでは公共の需要は増えやすいものの、その後の五輪後不況は確定ではなく、結局は成功した後の変化なので予想しにくいものとなっているのです。
なので、「オリンピック後の為替は円高になる!」などの情報が流れてきた場合も鵜呑みにせずにケースバイケースであることを知っておきましょう。
まとめ
今後の出来事に関しては今までの流れから予想できることもありますが、専門家でも全く予想できないものもたくさんあります。
特にこのコロナ禍ではさらに予測のできない事態が起こりがちです。
不測の事態にも対応できるよう、予測する上ではリスク管理もしっかりと行うようにしましょう。
損切の設定はもちろん、相場の急激な変化に備えてスリッページなどの少ないFX会社を選んでおくことも重要です。
顧客満足度や約定力なども選ぶ際には参考にしておきましょう。
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