新型コロナウイルスのワクチン接種が始まり楽観ムードになり始めたなか、デルタ株の猛威の影響でまた経済が後退するかの懸念が出た事もあり、一喜一憂の相場が続いています。
ドル円 日足
7月のドル円は111.14で寄り付きました。前月の地合いを受けて堅調な値動きが続き、ドル円は2日に111.66の年初来高値を記録しました。
しかし、6月の雇用統計が、総じてみれば予想を下回ったことから幅広い年限の米国債の利回りが低下し、ドル円も反落しました。
変異株による新型コロナウイルスの感染拡大や中国当局による海外に上場する中国企業への規制強化も嫌気され、市場がリスク回避的となると、 ドル円の下げ幅も広がりました。
特に、米国の株式相場が急落した19日には、ドル円も109.07まで下落するなど、2ヵ月ぶりの安値を記録しました。
その後、概ね良好な米国の企業決算の発表が続く中、市場のセンチメントが好転すると米国の主要な株価指数も持ち直して史上最高値を更新しました。
ドル円も再び110円台半ばを上回る場面がみられました。
もっとも、米国債の利回りが総じて低迷する中、ドル円は上値の重さを再確認しました。結局、110円台を維持できず、109円台半ばで月末の東京時間を迎えています。
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ユーロ円 日足
ユーロ円は131.76で寄り付くと、高値132.40まで上伸しましたが、同水準で上値を抑えられると下落基調を辿りました。
20日に安値128.61をつけた後、月末にかけて130円台を回復しています。
ユーロ圏では、6月下旬以降、新型コロナウイルスの新規感染者数が増加に転じています。
6月末時点で12,428人であった新規感染者数の7日間平均は、7月28日時点では69,274人に増加。
背景に、デルタ株の感染拡大があります。
主要17ヵ国の新規感染者数に占めるデルタ株感染者の割合は、直近では6割弱となっています。
一方、25日時点でのユーロ圏全体の「1回はワクチンの接種を受けた人」の比率の平均は59%に達しています。ワクチン接種の進展を受け、イタリア以外の主要国では、行動制限措置の緩和が続いています。このため、経済の早期回復期待が、ユーロ相場の支援材料となっている構図は今のところ不変であると考えられています。
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ポンド円 日足
ポンドの対円相場は153円台後半で寄り付くと、6日には高値154円ちょうどまで続伸しましたが、同水準で上値を抑えられると反落し、月央にかけては151円から153円のレンジ内で方向感に乏しい 値動きが続きました。
デルタ株の感染者数が拡大するなかで19日に行動制限の引き下げが実施されるとポンドの対円相場は150円を割り込み、20日には安値149.09まで続落しましたが、再び同水準で下げ止まると、新規感染者数の伸び鈍化も支えとなり反発し152円台後半にて推移しています。
7月のポンド相場は対ドルでは 2 ヵ月ぶりに反発しました。
政府はデルタ株の感染拡大が続くなかでも、19日に行動制限措置の緩和第4段階への移行を予定通り実施しました。
政府の科学者は、今回の感染の波は8月中旬にピークを迎え、その際の一日あたりの死者数は100人から200人(直近7日間の一日あたりの死者数の平均は70人)との予測を発表しています。
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豪ドル円 日足
対円相場は、6日の準備銀理事会後に一時84円台 を回復するも、その後はリスク回避的な円高圧力も加わり下落。20日には2月以来となる80円割れとなりました。対ドル同様、月末にかけてはやや持ち直し、81円絡みの水準で推移しています。
6月26日からシドニー大都市圏で始まったロックダウンは、延長が繰り返され、現状では8月28日まで継続されることが決まっています。この間、7月には、ビクトリア州、南オーストラリア州でもロッ クダウンが実施され、行動規制は広範に及びました。このため、7月は全般的に経済活動が鈍化したと考えられます。また、シドニーのロックダウンが続く8月も、経済活動の本格回復は望めないと考えられます。
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