トレンドがいつ始まり、何処で終息するのかが分かれば、トレードが楽になると思いませんか?
トレンドの開始から衰退・転換には、必ず兆候が表れます。
今回紹介する、パラボリックSARはチャートにドットを描画して、トレンド転換が掴めるテクニカル指標です。
パラボリックとは
パラボリックSARは、RSI・ADXなど沢山のテクニカル指標を考案したJ・W・ワイルダー氏により開発されました。
ローソク足の上下にドットが描画されて、トレンドの開始から衰退・転換までが分かり易いトレンド系インジケーターです。
パラボリック(Parabolic)は「放物線」の意味で、SARとは「Stop And Reverse」の略で、ローソク足の上下に現れるドットのことになります。
ドットがローソク足の上にあるか、下にあるかの2通りでトレンドを知らせるインジケーターです。
パラボリックをMT4に描画させる
MT4を起動させて、トレードをする通貨ペアを表示させて下さい。
メニューバーの「表示」⇒「ナビゲーター」をクリックします。
「インディケータ」⇒「トレンド」⇒「Parabolic SAR」をチャートにドラッグアンドドロップします。
パラメータの設定
パラメータータブでSAR(ドット)の設定をします。
ステップ:0.02
上限:0.2
数値を大きくするとタイトになり、頻繁に入れ替わります。
ステップ:0.01
上限:0.1
この設定ですと緩やかになりダマシを軽減できます。
色も任意に設定が出来、線種でドットの大きさを変えられます。
パラボリックSARの計算式
◆買いポジションパラボリックの計算式
SAR (i) = SAR (i -1) + ACCELERATION× (HIGH (i -1) – SAR (i -1))
◆売りポジションパラボリックの計算式
SAR (i) = SAR (i -1) + ACCELERATION× (LOW (i -1) – SAR (i -1))
・SAR (i -1) : 1つ前の足のパラボリックSARの値
・ACCELERATION : 加速係数
・HIGH (i -1) : 1つ前の足の高値
・LOW (i -1) : 1つ前の足の安値
アップトレンドで推移してきた際の最高値と同値SARが、ダウントレンド転換後に最初のSARドットになります。
ダウントレンドで推移してきた際の最安値と同値SARが、アップトレンド転換後に最初のSARドットになります。
加速係数(ACCELERATION)は同時に倍になり、パラボリック SAR と価格を一体にします。
パラボリックの活用方法
上記画像はUSD/JPY日足チャートに、パラボリックを描画させています。
パラボリックSARはドットが上から下降していき、ローソク足(価格)にぶつかった安値がショートポジションのクローズポイントになり、その安値がロングエントリーポイントにもなります。
ロングのクローズと、次のショートのエントリーはドットが上昇して行き、ローソク足とぶつかった高値になります。
そして、SARドット間の開き具合でトレンドの強弱が分かります。
ドット間隔が広いほどトレンドの勢いは強く、ドット間隔が狭い場合はトレンドが弱いです。
注意点は、パラボリックはトレンド追随型の指標ですので、レンジ相場では役に立たないことです。
ダマシ回避の方法
トレンドの弱い相場では上昇と下降が頻繁に変わってしまい、ダマシに遭いやすいですのでステップ:0.01、上限:0.1にパラメーターを調整します。
これで画像を見ていただければ分かりますが、頻繁な上昇下降の繰り返しでパラボリックのサインが変わる事は抑えられました。
青色〇と赤色〇のエントリーシグナルは、適正な位置に現れていると思いますが、パラメーターを変えたことでクローズポイントは遅くなります。
パラボリックとMACDを併用
上記画像は前項で検証した、USD/JPY日足チャートにパラボリックを、サブウインドウにMACDを表示しています。
チャートの縦線はMACDとシグナルのゴールデンクロス、或いはデッドクロスになります。
①と③と⑤はMACDとシグナルのゴールデンクロスでロングエントリーします。
①は830pips、③は390pips、⑤は150pipsの取得が出来ます
②と④はMACDとシグナルのデッドクロスでショートエントリーします。
②は320pips、④は280pipsの取得が出来ます。
前項で検証した、パラボリックのエントリーとクローズポイントの遅れを、MACDがカバーしています。
パラボリックはトレンドの継続及び衰退を確認する際に役に立つことがわかります。
まとめ
今回、パラボリックSARの解説をして来ました。
ローソク足の上や下に描画されるドット(SAR)により、トレンドの変化が分かりやすい指標です。
パラメーターの設定で如何様にも変えられ、ダマシに遭いづらい設定にも出来ますが、反応が遅くなり、MACDがカバーできることを検証しました。
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