トレンドの大きな流れは分かっていても、相場がそのままずっと一方的に進むとは限りません。
必ず、押し目や戻りの調整が入るのが相場の進行です。
トレンドの向きが短期間のサイクルで変わる相場に付いて行くテクニカル指標があると便利だと思いませんか?
今回紹介するLRI(Linear Regression Indicator)は、相場の進行方向を色の変化で知らせてくれるインジケーターです。
LRI(Linear Regression Indicator)とは
Linear Regression Indicator(以降LRIと記述)は相場が上昇時・下落時にラインの色の変化でトレンドがどの方向にあるのかを教えてくれます。
LRIは統計学的な視点から回帰直線を描く数式を使用して平均ではなく線形回帰の最新のポイントをたどるので、移動平均線よりも価格変動に敏感に反応します。
LRIは現在の市場動向を検出するのに長けており、LRIと価格の関係は平均回帰傾向があります。
また価格がLRIから離れるとLRI上に戻る性質があります。
LRIと移動平均線を比較
上記画像はUSD/JPY1時間足チャートにLRIとEMA12日と26日を描画させています。
・赤色のラインはEMA期間12日です。
・黄色のラインはEMA期間26日です。
・LRIは期間20日になります。
上記画像をご覧いただけますと、LRIの方がEMA12日よりも価格に沿って推移をしているのがお分り頂けると思います。
LRIをMT4に表示する方法
LRIはMT4のテクニカル指標には標準では装備されていません。
下記URLより無料でダウンロードが出来ます。
http://fx-mt4ea.com/ea/item/2038/
詳しいやり方はこちらを参考にしてみてくださいね。
→FXで役に立つインジケーターMT4を使いこなす!
ダウンロード後は所定位置に移動させて下さい。
LRIのパラメーター設定
<パラメーターの入力>
LRI Period:
15~50→短期目線のトレンド判断に
50~100→中期目線のトレンド判断に
100~300→長期目線のトレンド判断に
<色の設定>
ラインのカラー設定:任意に選べます
1(Lime)で上昇トレンドを、2(Magenta)で下降トレンドを表します。
0(Yellow)は勢いの減衰を表します
LRIを使ったトレード方法
上昇トレンドと下降トレンドでは描画されるラインの色が変わり、現在のトレンドがどちらに向かって進行中であるかが分かります。
<LRIの売買ルール>
①価格の終値がLRIを上抜けた後にLime色に変化⇒ロングエントリー
②価格の終値がLRIを下抜けた後にMagenta色に変化⇒ショートエントリー
③Yellowにラインが変化しましたら⇒クローズ(利益確定決済)
実際のトレードではLRIとローソク足のクロスポイントでエントリーします。
LRI(Linear Regression Indicator)を検証
上記画像はUSD/JPY1時間足チャートにLRIを描画しています。
①③⑤⑦は価格がLRIを上抜き、LRIが緑色に変わる1本~2本前にロングエントリーをします。
①は50pipsの取得、③は110pipsの取得、⑤は65pipsの取得、⑦は340pipsの取得になります。
②④⑥で価格がLRIを下抜き、LRIが桃色に変わる1本~2本前にショートエントリーをします。
②は40pipsの取得、④は170pipsの取得、⑥は250pipsの取得になります。
売買サインのみでエントリーしてもある程度のpipsが稼げることがわかります。
LRIとMACDを併用
USD/JPY4時間足チャートにLRIを描画させ、サブウインドウにMACDを描画させています。
縦黄色線は、LRIの売買サインが出ている位置に引いています。
①~②の間はレンジ帯になります。
MACDはレンジ相場には弱い為、売買サインは出せていません。
③と⑤のLRIロングエントリーサインの位置は、MACDの0ラインとの交差ポイントになり、12日EMAと26日EMAの交差位置にもなります。⑤のMACDロングエントリーサインは5本後に現れます。
④のLRIショートエントリーサイン位置ではMACDの頂上になり、ローソク足2本後にデッドクロスになります。
⑥のLRIショートエントリーサインの位置は、MACDの0ラインとの交差ポイントになります。
⑦のLRIロングエントリーサインの位置は、MACDは最谷位置になり売買サインは3本後に現れます。
上記チャート画像ではMACDのレンジ相場に対する反応の悪さが現れています。
トレンドの出ているシーンでも、MACDに比べてLRIが売買サインが出るのが早いインジケーターであることが検証されました。
まとめ
今回、移動平均線と似たラインを描画しますが、より価格変動に敏感に反応するLRIの使い方の説明と検証を試みました。
LRIは上昇トレンドと下降トレンドでは、描くラインの色が変わりますので、一目で現在の相場状況を理解することが出来ます。
そして、エントリーも非常にやりやすい良いインジケーターだといえるでしょう。
更に、MACDと併用した結果、MACDよりもLRIのほうが売買サインが早く現れることが確認できました。
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