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株価暴落のシグナル「ヒンデンブルグオーメン」とFXの関連性


株価の暴落はFXに影響を及ぼすのでしょうか?
ヒンデンブルグオーメンという米国株価暴落の予兆を示すテクニカル指標があります。
今回、過去に暴落シグナルのヒンデンブルグオーメンが点灯した際にFXへの影響を調査してみます。

ヒンデンブルグオーメンとは?

ヒンデンブルグオーメンは数学者のジム・ミーカ氏が発明した指標で、高値を記録した銘柄と安値を記録した銘柄から算出されます。
「ヒンデンブルグ」とは、着陸寸前に爆発事故で墜落し大炎上した、ドイツのツェッペリン飛行船会社のヒンデンブルク号の事です。
「オーメン」とは、「前兆」を意味します。
「ヒンデンブルグオーメン」という呼称は「良くないことが起こる前兆」という意味を表しています。
このシグナルが点灯すると、下記のようなことが起こると言われています。

  • 77%の確率で株価が5%以上下落する
  • 41%の確率でパニック売りが出るような局面になる
  • 24%の確率で株価暴落による重大なクラッシュ局面となる

そのため、ヒンデンブルグオーメンが点灯したら、ダウ工業株30種平均、ナスダック総合、S&P500種などの株価指数は要注意となります。
一度ヒンデンブルグオーメンが点灯すると、30日間は「暴落の危険性がある」期間だとされています。
1985年以降では米国株が暴落した際はいずれの場合もシグナルが現れています。

ヒンデンブルグオーメンシグナル発生の条件

ヒンデンブルグオーメンの点灯は「eワラントジャーナル」で毎日見ることが出来ます。

ヒンデンブルグオーメンは下記4つの条件を満たすと点灯します。

<ヒンデンブルグオーメン点灯の条件>

  1. ニューヨーク証券取引所(NYSE)での52週高値更新銘柄と52週安値更新銘柄の数がともにその日の値上がり・値下がり銘柄合計数の2.2%以上
  2. NYSE総合指数の値が50営業日前を上回っている(または10週移動平均が上昇している)
  3. 短期的な騰勢を示すマクラレン・オシレーター値がマイナス
  4. 52週高値更新銘柄数が52週安値更新銘柄数の2倍を超えない

◆ 一度発生すれば向こう30営業日は有効ですが、マクラレン・オシレーターがプラスになれば無効になります。
◆マクラレン・オシレーターは、値上がり株と値下がり株の二種類の指数平滑移動平均の差を表します。

ヒンデンブルグオーメン点灯時の株価と通貨を検証

ヒンデンブルグオーメンが点灯開始日に株価指数のチャートとFXチャートがどの様な状態にいたかを検証してみます。
株価指数はS&P500(US500)とニューヨークダウ(US30)のチャートを表示し、ヒンデンブルグオーメンが点灯時のEUR/USD(ユーロ/米ドル)新興国通貨からZAR/JPY(南アフリカランド/円)、更にVIX(恐怖指数)も比較していきます。
2021年3月~2022年4月までに店頭開始日を日足チャートに黄色縦戦で表示して比べて行きます。

<2021年~2022年の点灯開始日>
2021/3/3、3/24、5/12、7/28、8/18、9/29、11/18、12/13
2022/1/11、1/17、2/14、4/7

ヒンデンブルグオーメン点灯時のUS500・US30・VIXのチャート

上記画像はUS500チャートの中段にUS30、下段にEUR/USDを表示させています。
US500とUS30は11/18・1/17は点灯後に大きく下落しています。下段にVIXを表示しています。
VIXの桃色ゾーンは30以上になりリスクは高まっており、危険な相場環境となります。
青色線より下(20以下)は市場が安定しており、リスクオンムードの相場になります。
ヒンデンブルグオーメン点灯時前後にVIXの数値が上がっていることがわかります。

VIXの解説はこちらから→FXと恐怖指数(VIX指数)の関係性

ヒンデンブルグオーメン点灯時のUS500・US30・EUR/USDのチャート

EUR/USDはレンジ帯でヒンデンブルグオーメンの点灯は影響が出ていません。
2/14・4/7の点灯日は既に下落が始まっている中での点灯となり、そのまま大きく下落しています。
EUR/USDはヒンデンブルグオーメンの点灯は、上記チャート画像を見る限り影響があるとは言えません。
点灯時はすでに下落が始まっているため転換点とはなりえなかったことと、近年ではユーロは安全通貨との認識が薄れているためユーロがリスクオフの影響を受けドルの下落と相互作用してしまったことも原因として考えられます。

ヒンデンブルグオーメン点灯時のUS500・US30・ZAR/JPYのチャート

下段にZAR/JPYを表示しています。
新興国通貨のZAR/JPY(南アフリカランド/円)は株価指数と同じように、既に下落の押し目で縦線が合致しており、翌日から上昇している個所が多いです。
4/7の点灯後は7日後に大きく下落しています。
リスクオンで買われやすい新興国通貨とリスクオフ時に買われやすい安全通貨である円とではこのようにはっきりと関連性が現れました。
上記画像で、点灯後にショートエントリーで利益が取れるのは、7/28・11/18・2/14・4/7になります。

まとめ

今回の調査で米国株価指数はヒンデンブルグオーメンが点灯する前後に下落、もしくは低迷しています。
ZAR/JPYのようなリスクオン・リスクオフで相場が上下しやすい新興国通貨と安全通貨の組み合わせは影響を受けますので、ヒンデンブルグオーメンが点灯したら注意をしましょう。

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