前回の記事ではチャネルラインを引くツールはMT4標準装備でも5種類あることを紹介しました。
→前回の記事はこちら「チャネルラインの引き方と活用方法(前編)」
今回は、非常に似たツールになる「線形回帰チャンネル」と「標準偏差チャネル」の解説と使用方法、更には特殊な方法で描画される「アンドリューズ・ピッチフォーク」の引き方と使用方法を解説いたします。
チャネルライン
基本的にチャネルラインは、トレンドラインを決めてそれに平行に引くものですが、今回紹介する線形回帰チャンネルと標準偏差チャネルは基点とクローズ地点の期間を決め、その中でラインが引かれます。
アンドリューズ・ピッチフォークは基点と1波終点と2波終点を元に引かれます。
線形回帰チャネルと標準偏差チャネル
◆線形回帰チャネル
線形回帰チャネルは、開始時間の基点から終了時間の2点間をドラッグして描画させます。
トレンドラインとチャネルラインの中央にも1本ラインが引かれます。
ラインの傾きや間隔は価格の変動幅から自動的に決定され終値が内側に入るように描画されます。
◆標準偏差チャネル
標準偏差チャネルは、線形回帰チャネルと同様、開始時間の基点から終了時間の2点間をドラッグして描画させますが、中央ラインから標準偏差を用いて算出した間隔で平行線を上下に描画します。
下記チャート画像では上下の線は、中心線から±1σの位置に平行線が引かれます。
価格変動は68.3%の確率でこの平行線の内側で推移します。
※設定を±2σにしますと95.5%、±3σにしますと平行線内で推移する確率は、99.7%になります。
上記画像はEUR/USD日足チャートに同期間の線形回帰チャネル(青色)と標準偏差チャネル±1σ(紫色)を引いています。
期間①は2009年4月20日~2009年12月3日、上昇トレンド
線形回帰チャネル(青色)と標準偏差チャネル±1σ(紫色)は殆ど同位置に描画されています。
期間②は2009年12月3日~2010年6月7日、下降トレンド
線形回帰チャネル(青色)の外側に標準偏差チャネル±1σ(紫色)は描画されています。
期間③は2010年6月7日~2011年5月4日、上昇トレンド
線形回帰チャネル(青色)の内側に標準偏差チャネル±1σ(紫色)は描画されています。
両方とも価格のボラティリティの大小により平行線の幅は変わりますが、線形回帰チャネル(青色)は常に価格を内側に入るように描画しますが標準偏差チャネルは今回の設定では、±1σで描画していますのでボラティリティの大きいトレンドには、③のように価格は±1σラインを越えて推移します。
アンドリューズ・ピッチフォーク
アンドリューズ・ピッチフォークは、トレンドの継続や転換による売買ポイントを3本の平行なラインを引くことでチャート分析するテクニカルツールです。
トレンドラインとチャネルラインの中間に中央ラインが引かれていることで、上と下どちらにブレイクしやすいかを予測しやすくなります。
アンドリューズ・ピッチフォークの描画方法と見方
MT4でテクニカル分析をする通貨ペアのチャートを開きます。
◆上昇トレンド
・描画方法
上昇トレンドの基点になる最安値①をクリックしますと「+」印の点が描画されます。
基点から②の上昇波の高値をクリックしますと同じく「+」印の点が描画されます。
次に押し目位置になる③をクリックしますと、トレンドライン・チャネルライン・中央ラインが描かれます。
・見方
中央ラインより上でローソク足(価格)が推移している時は強気相場になり、中央ラインを下抜きましたら、利益確定決済をします。
※ローソク足の終値がトレンドラインを下抜きますと、トレンド転換の可能性が高いです。
◆下降トレンド
・描画方法
下降トレンドの基点になる最高値①をクリックしますと「+」印の点が描画されます。
基点から②の下降波の安値をクリックしますと同じく「+」印の点が描画されます。
次に戻り高値の③をクリックしますと、トレンドライン・チャネルライン・中央ラインが描かれます。
・見方
中央ラインより下で推移している時は下落強気相場になり、中央ラインとトレンドラインの間で推移している場合は弱気相場になります。
中央ラインの下で推移していた価格が中央ラインを上抜きましたら、利益確定決済をします。
※ローソク足の終値がトレンドラインを上抜きますと、トレンド転換の可能性が高いです。
<アンドリューズ・ピッチフォークの傾き>
傾きが大きい⇒トレンドが強い
傾きが小さい⇒トレンドが弱い
まとめ
今回、非常に似たラインを描画する線形回帰チャンネルと標準偏差チャネル、特殊な型のアンドリューズ・ピッチフォークの引き方と使い方を解説しました。
前回の「平行チャネル」「フィボナッチチャネル」の使い方と合わせてチャネル描画をマスターしてトレードに活かしてくださいね!
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