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「非対称レバレッジ」の罠


ポジションの保有方法にはトレーダーのこだわりがあらわれます。
勝っても負けても毎回ロット数を同じ数量保有することに拘っている人。
勝っても負けてもロット数を増やしてトレードをすることに拘っている人。
勝ち続けられる限りは複利運用ですので資金効率も良く、良いトレードスタイルですが、負けたときに挽回するのに「損失率」と同数の「上昇率」では戻せないことを理解しておかないとなりません。
ぜひ覚えておいてほしいのが今回のテーマ、「非対称性レバレッジ」です。

「非対称レバレッジ」とは?

レバレッジを利用して保有ロット数を調整する際に、ロット数を複利で運用しているトレーダーは「非対称レバレッジ」を理解しておかないと危険です。
損失の埋め合わせに必要な額は、複利を利用したロット数の場合では損失の増加に伴い幾何学的に増加していきます。

例えば、20%の損失が出た場合にそれをカバーするのには、その後の上昇率が20%では元の資金に戻せません。
獲得pipsを伸ばすか、ロット数を増やして25%のリターンを実現させなければならないのです。

このドローダウンとリターンの関係を「非対称レバレッジ」といいます。
一般的にトレーダーは利益を出した後のポジション保有数よりも、損失を出した後に次のエントリーで枚数を増やすケースが多いですが、そのトレード方法を続けますと、非対称レバレッジは増幅していきます。

損失を取り戻すのに必要な上昇率の計算方法

損失を埋め合わせるのに必要な上昇率の計算式は下記になります。

<必要なリターンの計算式>
必要な上昇率 =(1÷(1-損失率))-1

<損失額とリターンに必要な金額(複利運用)>

5%の損失の場合は5.26%のリターンで口座資金は戻せますが、損失額が大きくなると戻すための金額も幾何学的に増えていきます。
表からもわかるように、20%の損失には25%の上昇率が必要になります。
30%の損失なら、42%の上昇率が必要になります。
50%の損失では、元に戻せる金額は最初の投資金額100%の勝利が必要です。

ただし、毎回、保有数量を1Lotなどと決めてエントリーをしていますと、ドローダウンが20%の場合は20%のリターンで済みますので、「非対称レバレッジ」の罠にはまることは無いです。

<損失額とリターンに必要な金額(ロット数固定)>

5%の損失の場合は5%のリターンで口座資金は戻せます。
ドローダウンと同じリターンを得ることで資金は元に戻ります。
20%の損失には20%の上昇率が必要になり、30%・40%全てドローダウンと同数のリターンで戻せます。
しかし、利益も同数にしか伸びませんので、資金量の急拡大はありません。

最適なロット数の選び方

複利を利用してトレードをすることは資金効率の面から見ても良いトレード方法ですが、100%勝ち続けられるトレーダーはいませんので、負が続くことも計算して、ポジションの取得と損切タイミングを設定しないとなりません。

トレーダー自身が事前に設定できる項目は、許容損失率とリスクワードになります。
勝率はトレードした結果になりますので、どんなに凄いロジックを用意しても100%の勝利はありません。
資金量・許容損失率・リスクワードで適正ロット数を変化させる固定比率ポジションサイジングに則り設定します。

例)口座資金=100万円、許容損失率=2%、リスクリワード=1:3

まとめ

FXで複利を利用することで大きく収益を上がられますが、勝ち続けられるトレーダーは居ませんので「非対称レバレッジ」の罠に陥る危険があることを書きました。
前項でドローダウンが55%までの表で紹介しましたが、損失を切り捨てるのは早めに決断することが、一番資産を守れることになります。

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