ダウ理論の中に「トレンドは出来高でも確認されなければならない」とあります。
実際にトレンド発生時は値幅が大きくなってきますが、その時は出来高も大きくなっていることがほとんどです。
買われ過ぎ・売られ過ぎを判断するvolume ratioの扱い方を覚えておきましょう。
volume ratio「ボリュームレシオ」とは?
ボリュームレシオは相場における価格だけではなく、売買の出来高(ボリューム)を分析する需給系のテクニカル指標です。
価格が上昇・下降にかかわらず、強いトレンドが出ている相場状況においては「出来高は価格に先行する」と言いますが、出来高を伴うことがチャートにも現れます。
逆に閑散相場では出来高は減少して描画されます。
ボリュームレシオはこの出来高がどれだけあったかを元に、買われすぎか売られすぎかを判断する指標です。
ボリュームレシオのラインは買玉が多いとラインは上昇し、売玉が多いとラインは下降します。
画像は2019年1月3日のフラッシュクラッシュ時の15分足チャートです。
中段がVolumeRatio(ボリュームレシオ)で下段が、Volume(出来高)です。
・VolumeRatioは買勢力が強まるとラインは上昇し弱まると下降します。
・Volumeは買勢力が強い時は緑色のバーが伸び、売勢力が強い時は赤色のバーが伸びます。
圧倒的な資金力のある大口の投機筋などは、閑散時期を狙い、始めに大きな買玉を投入し、一般投資家が追随した頃合いを見計らって、「買玉決済&大きな売玉」を投入して一般投資家のストップ狩りを狙い、暴落した所で一早く売逃げする価格操縦をします。
上記チャートを見ますと、大口の買玉投入開始時はローソク足に明確には現れていませんが、VolumeRatioは急上昇して出来高が上昇しているのが分かります。
00-VolumeRatio_v100.mq4をMT4に表示する方法
00-VolumeRatio_v100.mq4はMT4の標準インジケーターには含まれていません。
無料インジケーターですので、ぜひ、下記サイトよりダウンロードしておいてください。
◆00-VolumeRatio_v100.mq4のダウンロード
http://fx-mt4ea.com/ea/item/13/
ダウンロード後はMT4の所定位置にセットアップをして下さい
<00-VolumeRatio_v100.mq4の設定>
MTF(マルチタイムフレーム)に対応しているインジケーターです。
timeframe:0
nVR:14(一定期間内の出来高の割合)
bShowVRA:上のライン(緑色)の描画
bShowVRB:中央のライン(黄色)の描画
bShowWVR:下のライン(赤色)の描画
nMaxBars:0 (n日間の最大バー数)
ラインの色や太さを変更できます。
ボリュームを数値化して表示したインジケーターになります。
一般に売られ過ぎ買われ過ぎを判断するのに用います。
ボリュームレシオの計算式
ボリュームレシオの計算式は、一定期間内の出来高の割合を計算します。
期間は、14日や25日が一般的に利用されます。
ボリュームレシオ1の算出
VR1=(U+S÷2)÷(D+S÷2)×100(%)
ボリュームレシオ2の算出
VR1=(U+S÷2)÷(U+D+S)×100(%)
U:n日間の株価上昇日の出来高合計
D:n日間の株価下落日の出来高合計
S:n日間の株価が前日と変わらなかった日の出来高合計
00-VolumeRatio_v100の見方
ボリュームレシオが100%の水準は、上昇日の出来高合計と下降日の出来高合計が均衡していることを示します。
これより数値が上であれば、上昇日の出来高合計が下降日の出来高合計を上回っていることを示し、これより数値が下であれば、下降日の出来高合計が上昇日の出来高合計を上回っていることを示します。
VRは、水準がどのレベルにあるか、どちらの方向へ向かっているかを見分けることが重要です。
過去の検証から一般的に、150%前後が最も安定、450%以上で買われすぎ、70%以下で売られすぎ、と判断します。
<00-VolumeRatio_v100の見方>
450%以上:買われ過ぎ⇒高値圏⇒売りシグナル
150%前後:均衡相場⇒レンジ相場⇒静観
70%以下:売られ過ぎ⇒底値圏⇒買いシグナル
00-VolumeRatio_v100とMACDを併用
上記はUSD/JPY15分足チャートに中段VolumeRatio、下段にMACDを描画しています。
VolumeRatioは100前後でレンジ相場が続き、青〇①の位置でMACDが0ラインを反発上昇していますので、ロングエントリーをします。
②位置で買いが強まり、③でVolumeRatioは450を超え買われ過ぎ状態になります。
④でMACDとシグナルのデッドクロスになりショートエントリーをします。
VolumeRatioだけでは、エントリーの判断は難しいため、今回の検証のようにMACDを併用するのがおすすめです。
VolumeRatioで相場状況を掴み、MACDでエントリーの売買サインに使うことができます。
まとめ
今回はVolumeRatioを相場の「レンジ」「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」の判断に使い、エントリーはMACDで行うやり方を解説しました。
ローソク足の変化に現れずに大口が買い煽りをしているところも、VolumeRatioのラインには明確に現れています。
こういった部分も使えるインジケーターとなっています。
<MT4の使えるおすすめのFX会社>
キャンペーン情報のほか、トレードに役立つコラムや経済ニュースを載せていますのでぜひご覧になってくださいね。
メルマガの登録はこちらから