相場の7割はレンジ相場と言われています。
レンジ相場は長いと数日ブレイクするまでに時間がかかるケースもあり、やっとレジスタンスラインをブレイクしたと思ったら、またブレイクラインまで戻ってきたなども良くあります。
この、レジスタンスラインとして機能していた価格帯が戻ってきた時に、今度は下落を支えるサポートラインとして機能することも起こります。
この揺り戻し現象をリターンムーブと言います。
今回は、リターンムーブを活用したトレード方法を紹介いたします。
リターンムーブとは?
FXの価格変動は中々一筋縄ではいきません。
長いレンジ相場が終わり勢いを付けて、レジスタンスラインをブレイクしても急激な上昇も直ぐに勢いがなくなり、ブレイクしたポイントまで戻って来るケースは多いです。
そして、そのブレイクポイントで再度、跳ね返されて再び上昇をして行くなどの動きをリターンムーブ(揺り戻し)といいます。
チャートで見るリターンムーブ
上記画像はAUD/JPY日足チャートに水平線を引いています。
画像左側の青色線の箇所から見て行きます。
①位置はレジスタンスポイントになり、一度戻され②のレジスタンスポイントで跳ね返されます。
再度、価格は下落して③のポイントで跳ね返されています。
③は以前は①のレジスタンスポイントでしたが③がサポートポイントとして跳ね返した後、大きく上昇しています。
続いて、桃色線の箇所を見て行きます。
④・⑥・⑧はレジスタンスライン、⑤・⑦はサポートラインとしてレンジ相場を形成していました。
レンジブレイクして⑨まで下落し、跳ね返されています。
上昇した価格は⑩のレジスタンスポイントで跳ね返されて、大きく下落しています。
⑩は以前⑤・⑦のサポートラインの延長線上におり、⑩ではレジスタンスポイントとして機能をしています。
この様に、価格変動を抑えていた抵抗帯をブレイクした後に、その抵抗帯まで戻しそこで跳ね返される現象をリターンムーブと言います。
トレンド転換時の「押し安値」と「戻り高値」にリターンムーブするケース
押し安値にリターンムーブ
高値も安値も切り上げながら進んできたアップトレンドが衰退し、①の押し安値を基点にした②の最高値を最後に高値更新が出来なくなります。
更新が出来なかった安値の③と①の安値を線で結びサポートラインにします。
次に、サポートラインを一旦抜いた価格が戻ってきた時に④が抵抗帯のレジスタンスラインになります。
戻り高値にリターンムーブ
高値も安値も切り下げながら進んできたダウントレンドが衰退し、①の戻り高値を基点にした②の最安値を最後に安値更新が出来なくなります。
①に水平線(レジスタンスライン)を引きます。
最安値②価格はレジスタンスラインを上抜けますが戻ってきます。
今度は④がサポートラインになり反転上昇して行きます。
トレンドラインのリターンムーブ
①はトレンドラインがサポートになり跳ね返されて、抜いた後に②はレジスタンスとなり跳ね返されています。
③と④はサポートになり跳ね返され、抜いた後に⑤はレジスタンスになり、跳ね返されています。
リターンムーブとロールリバーサル
リターンムーブ(Return move)とロールリバーサル(Roll reversal)は、どちらも同じ状態を指します。
サポートライン及びレジスタンスラインブレイクした後に、勢いが減衰して起こるのがリターンムーブ。
「レジスタンスライン」と「サポートライン」の役目が変わる「サポレジ転換」がロールリバーサルです。
上記画像の、青色四角で囲った部分は、レジスタンスゾーンです。
桃色四角で囲った部分はサポートゾーンです。
画像を見ますと、同一価格帯(ライン)がサポートゾーンの時も有り、レジスタンスゾーンになっている、ロールリバーサル現象は頻繁に起こることがお分り頂けると思います。
リターンムーブ(ロールリバーサル)の注意点
サポレジラインでは、必ず反転するとは言いきれません。
例えば、相場に勢いがある時には簡単にブレイクして進行を進めますし、特に経済指標の発表時などは、進行を止めることはほとんどないです。
相場の勢いは、ローソク足の大きさとヒゲの加減で判断できます。
まとめ
今回、リターンムーブを活用する方法を解説しました。
勢いよくブレイクしても、高い確率で戻ってきますのでリターンムーブを狙ってトレードをするのは優位性があるといえます。
キャンペーン情報のほか、トレードに役立つコラムや経済ニュースを載せていますのでぜひご覧になってくださいね。
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