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米中第一段階合意 為替への影響とこれからの動き


2018年のアメリカの中国への関税制裁から始まった米中関税合戦。
何度も協議が重ねられてきた末、ようやく第一段階での合意に達しました。
大きな進展を迎えた米中問題。
今までの流れと、今後の動きにもぜひ注目しておきましょう。

これまでの経緯

長期化した関税合戦。
始まりは2018年7月にアメリカが中国への知的財産権侵害に対する制裁措置で、産業機械などの中国製品に25%の関税を上乗せしたことがきっかけです。
これを受けて中国側は報復措置として、アメリカの大豆や自動車などに25%の関税を上乗せします。

双方は和解することなく翌月もさらなる関税措置に踏み切ります。
8月にアメリカは半導体などに25%の関税を上乗せ、中国は古紙などに25%の関税上乗せを強行します。
さらに9月にはアメリカが家具・家電などに10%、中国は液化天然ガスなどに5〜10%の関税上乗せを実施。

その後も両国の主張は合意には至らず、2019年の9月には第4段の追加関税として衣料品などに15%、中国側は原油などに10〜15%の上乗せ関税を行います。
しかしアメリカの関税は、当初予定していた品目のうちの一部のみを対象品目にとどめ、さらに12月に予定していた追加関税の発動を見送り、ようやく軟化の兆しが見え始めます。

そしてついに2020年1月の米中貿易協議で第一弾の合意がえられることになったのです。

第一弾合意の内容

今回の合意の内容は、中国が米製品の輸入を1.5倍に増やすことや、知的財産権の保護、中国による金融サービス市場の開放や人民元安誘導の自制など7項目に及んでいます。

中でも大きいのが米中貿易の拡大。
中国は2年間でアメリカからの輸入を2000億ドル増やすことが合意されました。
また、今回の合意で中国は競争的な通貨切り下げを行わないことや、競争的な目的で為替レートを目標にしないこと、為替レートと外貨準備高に関する関連情報を公開することにも同意し、これを受けてアメリカは中国に対して為替操作国の認定を解除しました。

さらに、今回の合意の影響で、19年9月に発動した追加関税を2月中旬には15%から7.5%に下げるという緩和もなされる予定。
長かった関税合戦も緩和に向けて動き出しました。

これからの見通しと為替への影響

合意にいたったことで、為替に関しては懸念材料が一つ減ったと考える投資家が多く、リスク回避の流れだった市場にもリスクオンの兆しが見えてきました。
しかし、今はまだ第一弾の合意文書に同意したということでしかなく、これらの約束が守られるかどうかの監視は続きます。
アメリカは「中国が合意内容を守らなければ、制裁関税を再発動する」とも発言しており、再び関税措置がなされるリスクは依然として残っています。

追加関税の引き上げ緩和も、9月の第4段の一部でしかなく、まだ残りの制裁関税は25%のまま。
アメリカは早々に第2段階の交渉を進めると主張していますが、実現できるのは11月の選挙以降になるのではないかという声もあり、引き続き米中の貿易からは目が離せなくなりそうです。

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