FXチャートの変動には周期(サイクル)的な法則があることをご存知でしょうか?
一般トレーダーは、価格変動(縦軸)には神経質になりますが、時間(横軸)には無頓着になりがちです。
サイクル理論で分析をしますと、基点から始まった価格変動はどこでピークを迎え、どこでボトムの終点に辿り着くのかが判断が可能になります。
今回は、サイクル理論がFXにいかに有用であるかを解説していきます。
サイクル理論とは
世界的に有名な米国のサイクルアナリスト、金融占星術の第一人者であるレイモンド・メリマン氏が、著書「相場サイクルの基本」内で提唱した理論です。
サイクル理論は「底(ボトム)⇒天井(トップ)⇒底(ボトム)」が1サイクルと捉えます。
サイクルは、完全に一致するという事ではなく、その周期は許容範囲の誤差(オーブ)を含め80%以上の確率で起きます。
※オーブ(誤差)は6分の1の確率で生じます。
サイクル理論の周期
サイクル理論の周期は7種類になります。
①1dayサイクル:1日
②4Hサイクル(アルファ):5日~8日程度
③トレーディングサイクル:10日~18日程度
④メジャーサイクル:20日~35日
⑤プライマリーサイクル:18~30週
⑥季節サイクル(中間サイクル):12~20ヵ月
⑦長期サイクル:40~100ヵ月
実質、トレードでは下記3パターンが中心になります。
・4Hサイクル
4時間足チャートのサイクル、ローソク足60本~80本を1サイクルとして形成
・メジャーサイクル
日足チャートのサイクル、ローソク足20本~35本を1サイクルとして形成
・プライマリーサイクル
週足チャートのサイクル、ローソク足18本~30本を1サイクルとして形成
※短い時間軸でスキャルピングやデイトレードでもサイクルを見ることは出来ますが、上位時間軸のサイクルから見ると、1分足・5分足・15分足のサイクルはノイズ変動の範囲内になってしまいます。
サイクルの波形
相場はフラクタル構造になっていて、大きいサイクルの中に小さいサイクルがいくつか組み合わさってできています。
関係性としては、プライマリーサイクル > メジャーサイクル > 4Hサイクルの関係になります。
これはサイクル同士の強さにも比例しており、より大きなサイクルの支配をうけるという傾向があります。
サイクルの波形は、「ライトトランスレーション」と「レフトトランスレーション」の2種類が見られます。
ライトトランスレーション
中間点以降に高値をつけることをライトトランスレーションと言います。
上昇期間が長いため、アップトレンドの勢い有る強気相場という事になり、天井後は上昇していった期間よりも短い期間で下降し、描く形は右寄りの山になります。
レフトトランスレーション
中間点以前に高値をつけることをレフトトランスレーションと言います。
レフトトランスレーションは上昇傾向が弱く、天井後に下落期間が長い相場で全体が弱気相場になります。
上昇の期間よりも長い期間で下降し、描く形は左寄りの山になります。
サイクル理論実証
4時間足サイクル(4Hサイクル)
上記はEUR/USD4時間足チャートの4H(アルファ)サイクルで、ローソク足60本で1つの周期を作っています。
サイクルのボトムでロングエントリーをし、天井までがローソク足21本目で160pipsの獲得になります。
天井で途転ショートエントリーをしますとローソク足39本目で150pipsの取得が出来ます。
日足のサイクル(メジャーサイクル)
上記はEUR/USD日足チャートのメジャーサイクルで、ローソク足32本で1つの周期を作っています。
サイクルのボトムでエントリーし、ローソク足24本目で天井になり、440pipsの獲得になります。
天井で途転ショートエントリーをしますとローソク足8本目で280pipsの取得が出来ます。
週足のサイクル(プライマリーサイクル)
上記はEUR/USD週足チャートのプライマリーサイクルで、ローソク足21本で1つの周期を作っています。
サイクルのボトムでエントリーし、ローソク足9本目で天井になり、710pipsの獲得になります。
天井で途転ショートエントリーし、ローソク足12本目で630pipsの取得が出来ます。
まとめ
サイクル理論でチャート分析をしますと、底値⇒天井までの期間を予測し、天井⇒底値(1サイクル帰結)へ到達する期間も予測が出来ます。
主要なサイクルは、「4Hサイクル」「メジャーサイクル」「プライマリーサイクル」の3パターンになり、大きなサイクルから小さなサイクルへと視野をダウンさせて見ることで、現在の形成サイクルが分かり、エントリーポイントとクローズポイントを見極められます。
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