年金問題や、早期退職の話題など、漠然と老後に不安を感じている人は多いと思います。
老後の不安要素の一つが経済面。
年金は少ないけれど、子育て世代は貯金もままならない。
老後の自分たちの資金は足りているのかどうか、不安を少しでも解消するには正しい知識をつけることです。
年金額を知ろう
老後のお金を考えたときにまず考えなければいけないのが、もらえる年金の額です。
年金額を知るには、ねんきんネットという年金機構のサイトに登録してログインすると実績に基づいた年金の試算ができます。自宅に送られてくるねんきん定期便と呼ばれる郵便物でも現時点での年金額を知ることができます。
その際に考えておきたいのが、いつ受け取るのかということ。
60歳から70歳の範囲でいつ受け取るかで毎月の支給額が変わってきます。
当然遅く受け取るほうが額は増えますが、支給されない間の生活を考える必要があります。
60歳以降も働く予定、または自分でその数年間は貯金でまかなう、など生活のめどが立っている場合は60歳以降の支給も検討してみましょう。
必要な生活資金
毎年のもらえる額がだいたいわかったら次に老後の生活資金を試算しましょう。
今が夫婦二人での生活ならそのままの生活水準で年間いくらくらいかかっているかをまず算出します。
子どもがいて、まだ子どもと同居している場合は、子どもが独立してからは生活費は減りますが、遊びに来た際の食事代や孫が生まれた際のお小遣いなど結局不定期にお金が必要になる場合も。
塾や習い事、学費などは引きますが、光熱費や食費などは子どもがいる現状のまま試算しても良いかもしれません。
ここで考えなければいけないのが持ち家の場合。
定年で住宅ローンを終えている予定ならばその分の返済を引くのを忘れずに。
基本の生活資金の算出方法=毎月の出費ーローン返済費ー教育費(学費や塾・習い事代)
で、定年後の毎月の生活資金を試算してみましょう。
年金額ー生活資金はプラスになりましたか?
現状の年金額だけで生活資金をまかなえる人はほぼいないと思って良いでしょう。
そこで必要になるのが定年までにどれだけ貯蓄ができるかです。
定年までの貯蓄額
今現在の貯蓄額から、これから使うであろう大きな出費を差し引いていきます。
子供の教育資金、住宅の建て替え資金、車の買い替え費用、などライフプラン毎のわかっている大まかな額を引いていきます。
生命保険を確認して、自分が亡くなったときに残しておく必要があるお金もしっかりと引いておきましょう。
次に現時点から定年までの期間で貯蓄額をどれだけ増やせるかを検討します。
これからは貯金を頑張る!などの目論見はあるかもしれませんが、それが実現するかどうかはわかりません。
現状できている年間貯蓄額×定年までの年数
で、算出することをおすすめします。
そして一番大きいのが退職金。
概算でどれくらいの額がもらえるのかの検討をつけておきます。
他、学資保険や積立貯蓄の満期返済分などあればそれも計算に入れておきましょう。
定年までの貯蓄額で、年金での足りない分をまかなえるのは何年分だったでしょうか?
人生100年と言われる時代、30年間程度は貯蓄を切り崩す必要があると考えてみましょう。
資産を増やす方法
現状では老後の経済状況が不安という場合は老後に向けての対策を行いましょう。
方法の一つは、65歳以降も働くという選択肢。
高齢化社会に伴い、定年の年齢の引き上げや再雇用制度を充実させる企業も増え、65歳以降の働く場は増えてきています。
年金プラスで定期的な収入があるという安心感は大きいです。
今のうちから定年後の仕事について考えておきましょう。
また、今ある資産をそのまま預けるのではなく、運用して少しでも増やすことを考えましょう。
運用する方法は株や為替、不動産、その他にも事業への投資などがあります。
参考記事)「お金を眠らせておくのはもったいない!資産の管理と運用について見直してみませんか?」
まとめ
漠然とした不安は、しっかりと予測と対策を立てることで解消します。
何年生きるか、健康でいられるのか、介護施設に入るのか、など不確定な要素も大きい老後の生活。
ある程度の余裕資金を持っておくと不測の事態にも対応ができます。
年金だけに頼らない、自分なりの老後のライフプランを考えておきましょう。