twitter instagram

トランプ大統領の利下げ要求の背景と相場への影響

混乱を続ける為替市場。
2020年2月27日、アメリカのトランプ大統領によってFRBへの利下げ要求が行われ、為替相場に大きな影響が出ています。

「金利が為替に影響することは知ってるけど、今回はどんなインパクトがあるの?」と迷ってしまったり、「利下げについてどうチャートと向き合えばいいの?」という悩みを解決!

「トランプ大統領が利下げ要求を行った背景」「利下げ要求の為替相場への影響の考え方」「実際の為替相場にどう影響しているのか」の3ポイントについて、確認していきましょう。

 

今回のFRBへの利下げ要求の背景

今回の利下げ要求の大きな原因は2つと考えられています。

・新型コロナウイルスの感染拡大による景気後退対策
・ドイツの政策金利との比較

まず、為替相場に限らず、現在世界の金融マーケットの1番の焦点になっているのが、新型コロナウイルス「COVID-19」です。

2月以降もウイルスの感染拡大は収まらず拡大を継続していることから、実体経済への影響が懸念され始め、予測される景気後退への対策として利下げ要求が行われたという見方が1つです。

もう1つは、ドイツではマイナス金利が採用されていることとの比較です。
ロイターでも報道されている通り、トランプ大統領は会見の中で「われわれは金利を払っているのに、ドイツはマイナス金利で金利をもらっている」と発言。
米国も金利を下げ中央銀行(FRB)の負担を下げるべきだという見方もされています。

「利下げ要求」の相場への影響の考え方

今回のトランプ大統領による「利下げ要求」への対応方法は、「米ドル売り」で対応しましょう。

大統領・政府高官・中央銀行関係者など、要人による「利下げ要求」や「利下げの示唆」は、当該国通貨の金利が下がる可能性が高まります。金利が下がった場合、当外国通貨を買うことで得られる「スワップポイント」が減少するので、マーケットでは「当外国通貨売り」が加速します。

今回のトランプ大統領の発言も、景気後退入りが懸念される中、昨年8月ぶりの利下げ要求となり、政府が景気への影響を懸念していることを明確にする1つの材料となるため、セオリー通り「米ドル売り」と考えて相場に向き合うべきです。

DMM FX

利下げ要求の為替相場への影響

では、実際の為替相場はどのように反応しているのでしょうか。

ここでは、世界的にも取引量が大きなEURUSD(ユーロ米ドル)と、USDJPY(米ドル円)の2つの通貨ペアの値動きを確認していきます。

ユーロ/米ドル

ユーロ/米ドルでは、以下のような反応が見られています。

上記のチャートはユーロ/米ドルの1時間足チャートですが、セオリー通り米ドルが売られ、ユーロが買われる展開となっています。

今回のトランプ氏の発言以前から、大陽線が目立つ強気相場が展開し始めていましたが、発言が報道された2月27日の日本時間9時20分頃から、急速に米ドルが売られたことでレートが急上昇しています。

米ドル/円

米ドル/円では、以下のような反応が見られています。

上記のチャートは、米ドル/円の1時間足チャートです。こちらも「利下げ(示唆)=当該国通貨売り」というセオリー通り、米ドルが売られて日本円が買われる展開になっています。

ちなみに、米ドルと日本円はどちらも「逃避通貨」と言われますが、米ドル/円では「リスクオフでは日本円が買われる」傾向があります。

この知識のみで米ドル/円のチャートを見ると、為替の相場理解に慣れていない方の中には「新型ウイルスの影響で何らかの新しいリスクオフ要因が出たか?」と考えてしまう可能性があります。

しかし先述のユーロ/米ドルのチャートなどの、他の「ドルストレート(米ドル絡みの通貨ペア)」を併せて見ることで、「明らかに米ドルが売られている→米ドル売り要因が出た→トランプ大統領の利下げ示唆が原因」と値動きの材料を判断した方が、妥当な相場理解であると判断できます。

まとめ

「利下げ」は為替相場に最も大きな影響を及ぼす材料で、今回は新型コロナウイルスという懸念が広まる中で、初めて米国大統領から要求された「利下げ」です。
そのため、相場が大きく反応しました。

一方で、CME(Chicago Mercantile Exchange:シカゴ・マーカンタイル取引所)のFed Wath toolを見ると、現在の米国政策金利が1.75%なのに対して、3月のFOMCでは金利が1.25〜1.50%に下がると予測されており、マーケットでは「織り込み済み」になりつつあります。

そのため、実際に利下げが実施されても、為替相場には今回ほどの影響は出ない可能性があります。
次のFOMCは3月17日ですが、発表後の為替の値動きをじっくり観察し、相場の方向についていく方が、安全にトレードできるかもしれません。

今後もFOMCなど重要な経済指標の発表には注意を払っておきましょう。
FXに役立つ指標についてはこちらの記事も参考に
知っておきたい FXに役立つ6つの指標

x
Scroll Up