世の中には言葉で説明することができない不思議な事がたくさんあります。
理由はうまく説明できないけど、なぜかいつもそうなってしまう。
この様な「論理的には説明できない法則や偏った結果」のことを「アノマリー」と呼んだりします。
このアノマリーは為替相場の世界にも存在します。
一番有名なものは季節毎のアノマリーです。
今回は冬のアノマリーについて実際のチャートの動きとともに検証してみます。
12月
12月は荒れる相場になりやすい傾向があります。
これはクリスマス休暇に向け、マーケット市場がポジション調整のための売りを呼び さらに市場が徐々に閑散としてくることから取引参加者が大幅に減っていくからです。
上の図は2018年 12月 ドル円 月足のチャートです。
その年で少しずつ上昇していた相場が12月で半値程下落しており、大量の売り注文が入ったと考えられます。
1月
1月の値動きは「1月効果」と呼ばれていて、1月の値動きの傾向がその年全体の値動きの方向性を決めるといわれています。
1月の月足が陽線なら上昇トレンドになり、陰線なら下降トレンドになりやすく、1年のトレンドを予想する重要な月として認識されています。
また、1月の相場がその年の年間の高値又は安値となることが多いのも特徴です。
上の図は2016年 1月の豪ドル円 月足のチャートです。
1月が陰線で足固めしているためその後は6月辺りまで下降トレンドでその後横ばいになり、持ち直している様子です。
この年は、アノマリー通り1月が年間の高値となっています。
2月
2月は昔から「節分天井、彼岸底」といわれていて、年明けから上昇してきた相場が2月の初旬に天井となり3月の初めまで下落の傾向が強いとされています。
これは、米国債の償還や利払いがあり受け取ったドルを円に換える動きやヘッジファンドの決済に関した45日ルールなどによりポジション解消に向けた動きも関係しています。
これらのことからドル円は下落する可能性が高く、特に月初めから月末にかけて下落する傾向にあります。
上の図は2016年2月ドル円月足のチャートです。
1月に小さい陽線をつけたものの2月に入り下落し、そのまま戻らずに最終的には大陰線を形成して2月を終えました。
まとめ
クリスマス、年末年始、そして日本に限っては節分と、1年の重要イベントが集中する冬。
特にクリスマスは長い休暇となる国が多いため、相場が荒れやすくなると言われています。
また、日本の節分に関するアノマリーは古くから株相場でも言われてきているアノマリーです。
年の初めに1年の傾向がわかるというアノマリーも興味深いです。
根拠のないものなので、アノマリーのみでトレードを行うのは危険ですが、迷った時の参考にしてみるのもいいかもしれません。
その他のアノマリーについてはこちら
→知っていますか?秋のアノマリー
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