よくトレーダーが「近頃ボラが無くて利益が取れない!」と話すのを聞いたことはありませんか?
今回紹介するRelative Vigor Index(RVI)は、ボラティリティの強弱からトレンド転換を知らせるテクニカル指標です。
Relative Vigor Index(RVI)とは
Relative Vigor Indexは長いので、今後はRVIと記載します。
RVIはDonald Dorsey氏により開発されたテクニカル指標で、日本語で言いますと「相対活力指数」となります。(Relative Volatility Indexとも呼ばれます)
価格の終値と始値を比較し、価格移動力を判定し、トレンドの強さを測定します。
ボラティリティ(変動率)の拡大・縮小を判断するのに用い、上昇トレンドでは、終値が始値より高水準で推移し、下落トレンドでは終値が始値より低水準で推移します。
RVIのラインは2本有り、緑色の線がRVIで赤色線はシグナル線になり、0を中心に変動をします。
RVIをMT4に表示する方法
RVIはMT4の標準搭載インジケーターとして、オシレーター系グループ内に用意されています。
MT4を起動させて、トレードをする通貨ペアを表示させて下さい。
<RVIをMT4に描画>
メニューバーの「表示」⇒「ナビゲーター」をクリックしてナビゲーターウインドウを開きます。
「インディケータ」⇒「オシレーター」⇒「Relative Vigor Index」をチャート上にドラッグアンドドロップします。その後、設定ウインドウが表示されます。
<RVIのパラメーターを設定>
設定ウインドウでは下記を決めます。
期間:10日がデフォルト設定
スタイル:カラーが変更できます。
線種:線の太さなどが変更できます
線を太くしますと描画されるラインが太くなります。
スタイルは点線、実線、破線などが選べます。
レベル表示タブでは0ライン引いた方が変動レベルは分かり易くなります。
追加しましょう。
RVIの計算式
RVIは終値の標準偏差を元に計算されるのが特徴です。
改良版RVIは、計算要素に高値と安値を使ってそれぞれのRVIを計算し、更にそれらを平均します。
<RVIの計算式(改良版)>
RVI = (H-RVI + L-RVI) ÷ 2
H-RVI(高値を使って計算したRVI) = stph ÷ (stph + stmh) × 100
L-RVI (安値を使って計算したRVI)= stpl ÷ (stpl + stml) × 100
sth:高値のM日標準偏差
stph:高値の前日比プラスのsthのN日修正移動平均
stmh:高値の前日比0以下のsthのN日修正移動平均
stl:安値のM日標準偏差
stpl:安値の前日比プラスのstlのN日修正移動平均
stml:安値の前日比0以下のstlのN日修正移動平均
H:高値
L:安値
M=10,N=14を使うのが一般的です。
RVIを基にした売買ルール
RVIは描画するラインが2本あり、ここでは緑色の線がRVIラインで、赤色の線がシグナルラインです。
RVIは0ラインを基準に見ることが出来ます。
<RVI使用の売買ルール>
RVIがシグナルラインを下から上に抜ける=ゴールデンクロス⇒上昇相場⇒買いサイン
RVIが0ラインを下から上に抜ける⇒相場上昇⇒買いサイン
RVIがシグナルラインを上から下に抜ける=デッドクロス⇒下降相場⇒売りサイン
RVIが0ラインを上から下に抜ける⇒相場下落⇒売りサイン
①③⑤⑦はRVIがシグナルを上から下抜くデッドクロスポイントになります、ショートエントリーをします。
①は1970pips、③は620pips、⑤は750pips、⑦は940pipsの取得になります。
②④⑥⑧はRVIがシグナルを下から上抜くゴールデンクロスポイントになります、ロングエントリーをします。
②は1200pips、④は1100pips、⑥は1025pips、⑧は450pipsの取得になります。
桃色四角で囲まれた範囲は0ライン近辺での変動になりますのでスルーしました。
RVIとストキャスティクスを併用
前項と同じチャートにストキャスティクスもサブウインドウに加えました。
RVIとストキャスティクスは相性が良く、ゴールデンクロス・デッドクロス共、大体同じ位置で現れています。
多少、ストキャスティクスの方が先行して売買サインが現れる傾向があります。
まとめ
ボラティリティの大きさを表すテクニカル指標はATRやADXが有名ですが、RVIは価格を含めて相場の現状に即して変動しますので方向性も描画します。
純粋にボラの大きさだけを知りたい場合はATRを使用されるのが最適でしょう。
ATRについてはこちらの記事で解説しています。
→ 「1日の平均的な値動きを意味するATRの使い方を解説」
ダマシを回避するためにはストキャスティクスと併用するのもおすすめです。
<RVIが使えるおすすめのFX会社>