FXトレードの勝敗を決めるのは、環境認識の正確さであると感じているトレーダーは多いです。
各時間軸においての的確なチャート分析と、情報を集めて行うファンダメンタルズ分析、そして何より大事な資金管理。
これらのファクターがトレーダーの中で一つに纏まり、トレード指針が決まります。
環境認識の重要性と、最適な認識方法について学んでいきましょう。
環境認識の仕方
FXでの環境認識とは、現在のレートの相場状況を分析し、相場の状態を把握することです。
環境認識を怠ってトレードを始めても、利益を継続して出すことはできません。
決まった時間軸のチャートだけでトレンドを判断してしまうと、騙しにあったりトレードのチャンスを逃してしまう可能性もあるからです。
環境認識を日々行い、トレードに活かす習慣を身につけることが重要です。
環境認識をする上で必要になるのが、
・テクニカル分析
・ファンダメンタルズ分析
・資金管理
の3つの要素です。
これらを踏まえて環境認識をすることで、トレードのシナリオ作りが出来上がります。
現在の相場が今後どちらに進んで行くのかを理解したうえで、どこでエントリーを行い、どの位置に辿り着いたところでクローズをするかのシナリオをたてることでトレードを成功させる道筋ができることでしょう。
テクニカル分析
環境認識のためのチャート分析として役立つのがマルチタイムフレーム分析です。
分単位の短期時間軸のチャートを見ているだけでは、本当のトレンドを掴むことは出来ません。
逆に月単位のチャートしか見てない場合には、値幅に変化が乏しく収益を得る機会を逃してしまいます。
時間軸ごとにトレンドの重要さは異なります。
上位時間軸に発生しているトレンドの方向性が重きを持つのは勿論ですが、短い時間軸にも期間は短いですが明確にトレンドは発生します。
マルチタイムフレーム分析では、まずこれからトレードをしようとする現在位置が、月足や週足などの長期時間軸で見た場合にどの位置に有るのか、また、日足・4時間足などの中期時間軸ではどの様な位置なのかを把握し、15分・5分などの短期足を見てトレンドに合わせてエントリーポイントを決めます。
上位時間軸から徐々に短期時間軸までのチャート分析をし、トレンドの方向性やチャートポイントも含め、総合的に分析をする事がマルチタイムフレーム分析なのです。
2020年11月27日のユーロ/米ドルで実際にチャートを使って分析してみます。
EUR/USD(週足チャート)
EUR/USD(日足チャート)
2008年7月より長期間に渡る、大きなダウントレンドが形成されております。
2008年9月のリーマンショックを含めて、強いダウンやアップを繰り返し、長い横ばい期間も含めて、現在レートは大きなダウントレンドの終焉位置に存在しているかに見えます。
2020年5月にコロナショックからの回復が始まりチャネルライン底辺から強く上昇が始まりました。
1.195の近辺に週足のトレンドラインが有り、この位置で長い揉み合いが発生しそれを抜けた状況に見えます。
新たに、赤でトレンドラインを引きました。
EUR/USD(1時間足チャート)
EUR/USD(15分足チャート)
1時間チャートを見ますと、赤い日足トレンドラインに沿って、つよい上昇を継続しています。
しかし、完全に週足トレンドラインは抜けたとは言い切れない位置に未だいますので、この辺ですとお試しでロングエントリーを狙える位置になります。
15分足チャートで見ますと、上昇からの調整を終え現在は上昇途中です。
今後の戦略としては、調整に備えて日足トレンドライン近辺までの下落を待ち、ロングエントリーを狙うというシナリオが想定されます。
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ファンダメンタルズ分析
米国雇用統計発表やFOMC会合による政策金利発表などの経済指標、コロナ禍の影響、政治動向、更には軍事動向なども含めて、FXマーケットへの影響を考慮してトレードをしないとなりません。
経済指標の発表などは年間で日時が決まっておりますので、発表前にクローズをしてしまう、或いは発表結果を織り込んで戦略を組むことも出来ます。
ファンダメンタルズ分析を行ううえでチェックしておきたい指標や、影響はこれらの記事を参考にしてみてください。
→知っておきたい FXに役立つ6つの指標
→政策金利と為替相場との関係
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資金管理
ここまででトレードのシナリオをある程度完成させておきます。
そして必ず行うのが資金管理です。
トレードをする上では、自分が証拠金をどれだけ預けられるのかによってレバレッジが変わってきます。
希望のポジション取得のためにはいくら証拠金が必要なのか、または自分の今の証拠金だとどのくらいのポジションが理想なのかを把握しておきましょう。
また、証拠金維持率は相場の変化によって変わってきます。
利確や損切のタイミングは資金管理をした上で最終的に決定しましょう。
資金管理についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
→FXにおける資金管理で知っておきたい3つのこと
まとめ
環境認識をする上で絶対にしなくてはならないのが、マルチタイムフレーム分析です。
マルチタイムフレーム分析を用いて複数の時間軸でチャート分析をすることで、今後の相場展開が見えてきます。
さらにファンダメンタル分析や資金管理と組み合わせることで、トレードのシナリオが出来上がります。
その際には必ず複数の事象を想定して準備し、損切の設定も忘れずにしましょう。
環境認識をマスターして、ぜひ自分なりの勝ちにつながるシナリオを組み立ててみてくださいね!